虫歯予防について
虫歯予防について①
今回からは、虫歯予防についてお話をします。
第1回目は、虫歯はどうしてできるのでしよう?人の口の中には多くの細菌が住みついています。
その中でもストレスプトコッカスミュ-タンス菌などの細菌が虫歯の原因菌とされています。
これらのの細菌が炭水化物特に糖分を養分にして、ネバネバした物質を作り、その中で細菌は増殖します。
それをプラ-クと呼びます。ですからブラッシングはプラ-クコントロ-ルが大事になるわけです。
虫歯予防について②
第2回目は飲食をすると虫歯に?????編です。
飲食をすると、その直後から虫歯菌が糖分から酸を作り出し、プラ-クが酸性になります。
お口の中が酸性に傾くということです。
こと時に歯の表面のエナメル質を溶かして、カルシウムやリンが奪われます。
この反応を脱灰と呼びます。しばらくすると唾液の働きにより、酸が中和されて、カルシウムやリンが戻ってきます。
これを再石灰化と呼びます。
飲食のたびにこれが繰り返されるわけですが、飲食回数が多かったり、甘いものをダラダラと食べていると、脱灰が優勢になり、
再石灰化が追いつかなくなり、虫歯になります。
食生活の習慣や正しいブラッシングにより虫歯は防げる疾病であることを理解していただけたと思います。
虫歯予防について③
- 虫歯ができる要因
虫歯はただ歯を磨かない・甘いものばかり食べている!では虫歯にはなりません。
虫歯は3つの要因が重なった状態ののまま時間が経過すると次第に進行していきます。
下の図をよく理解して、意識的にコントロ-ルすることが大切です。 - 虫歯予防の基本について
強い歯を作るには日常の食生活を見直すことからはじめてはいかがでしようか?
栄養のバランスを考えた食事を摂ることが大切です。
人の歯や骨は体の中で最も硬い組織でてきています。
特に歯の表面のエナメル質は人間の組織の中で一番硬い組織で形成されています。
少量のたんぱく質とリン・ミネラル成分などからできています。また、これらの成分は強い歯を作り出す基本栄養素です。
小魚類、レバ-、海藻類、牛乳、卵、大豆、野菜、果物など意識して、バランスよく摂取することが大切です。 - よく咬むことも大切
細菌はスロ-フ-ドや欧米の食文化に慣れてしまった日本人は、咀嚼回数が減少してしまい、歯列不正の患者さまが増加しています。
よく咬んで食べることは、健康な歯を作るのに大変重要です。
よく咬むと唾液がよく出ます。消化吸収を助けるばかりでなく、唾液にはリンやカルシウムが飽和状態で含まれているため、
歯から溶けだしたリンやカルシウムを補う働きがあります。
それが石灰化です。咬みごたえのある食品を摂取することは、歯並びをきれいに整えるのに役立ち、さらには、動脈硬化やガンの予防にも
なることが知られています。またよく咬んで食べる子供は、脳内温度が0.2~0.4度も違うというデ-タがあり、賢い子供も育てるには、
歯ごたえのある食品を摂らせてよく咬んで食べることがポイントです。
結論を言えば、昔ながらの日本食は最高!!です。
虫歯予防について④
- 虫歯の予防ポイント第一弾
シユガ-コントロ-ルについてお話します。
糖分をコントロ-ルすることにより、虫歯菌に養分を与えないようにして、菌の繁殖を防ぎましょう!!
糖分は食べ物や飲み物に含まれるショ糖や果物に含まれる勝とうブドウ糖などがあります。
糖分の含まれる摂取回数が少なければ、虫歯になりにくくなります。
特に注意したいのは、三度の食事以外に摂る間食・おやつの回数です。
飲食をすると口の中のPHが酸性に傾き、脱灰が始まり、しばらくすると唾液の働きにより、再石灰化が起こります。
食事回数の違いや糖分の多い食品によっても、再石灰化の時間が短くなり、虫歯の危険性が増大します。
特に寝る前の飲食はリスクが高くなります。それは、就寝中は唾液の分泌が少なくなり、お口の中の自浄作用が悪くなるため、
再石灰化が不自由分になるためです。
ダラダラ食べや、食べ合わせによっても、大きくリスクが変化します。
下の図をよく見て理解してみてください。
- 虫歯予防のポイント第二弾
虫歯の予防の最も大切なポイントは、ブラッシッングです。
正しいブラッシツングによってプラ-クを除去すること!すなわちプラ-クコントロ-ルが大切になるわけです。
食べカスがついたままで、24時間が経過すると、歯の表面では、虫歯菌がかなり繁殖します。
前回お話ししたように、就寝前のブラッシッングは丁寧に時間をかけて磨くことが大切です。
朝や毎食後のブラツシングも大切ですが、就寝前のブラッシングは徹底して行うことを習慣にしましょう!!
磨いているのと磨けているのでは全く違います。
よく患者さまに毎食後磨いているのに、なぜ虫歯ができるの?と聞かれます。大切なのは磨けていることです。
これは、クリニックにてブラッシング指導を受けなければ、上手になることは、難しいと思います。
また、患者さまが本気で、ブラッシングを習得したいと思うのであれば、良心的なクリニックであれば、できるようになるまで
指導してくれると思います。自己流になっているブラッシング方法はなかなか理想的な磨き方までになるには時間を要します。
たかが歯ブラシ・されど歯ブラシです。磨けているかどうか染めだしををして、しっかりと指導をしてくれるクリニックを選んでください。
患者さまに合ったブラシの選択や動かし方・毛先の使い方歯並びや歯の大きさによっても使い方は変わります。
また、補助器具としての歯間ブラシやフロスは、使用法を間違えると逆効果になってしまいます。
やっぱり信用できるかかりつけ医を見つけることをお勧めいたします。
虫歯予防について⑤
第5回目は、虫歯予防にフッ化物の利用編です。
フッ素は自然界に多く存在するもので、ハロゲン族の元素です。
化合力が強く、土・水・草・木・動物や私たち人間にも多く含まれている物質です。私たちは、毎日食べ物や飲み物から
フッ素を身体に取り入れています。特に歯や骨を丈夫にする有益元素であることからフッ素を利用することは、虫歯予防の
最良の方法であることは間違いありません。
一日に必要なフッ素は、成人で3~4㎎(0.05㎎/㎏)とされています。毎日の食べ物や飲み物から摂る摂取量だけでは、不足しがちです。
そこで何らかの形で補う必要があります。
下の図は含まれている量です。ppm換算ですので、1キログラムに1ミリグラムのフッ素が含まれていれば、フッ素濃度は1ppmになります。